メーデー、メーデー、メーデー。

 「木南先生の心を折ってしまったのは私です。でも、あの時は私もズタズタだった。ボロボロの人間に、木南先生を支えるなんて事は出来ない。共倒れになって、2人共潰れてしまっていたでしょう」

 早瀬先生は、逃げてしまった事を後悔はしているだろうが『仕方がなかった』とでも言いたげに『簡単な事ではないんだよ』とオレの『何で』を突っ撥ねた。

 「…だから何だよ。簡単じゃなかったら逃げていいのかよ。難しい事には目を逸らしていいのかよ。木南先生が傷付く事は仕方のない事だったのかよ。自分も傷付いていたから、木南先生を支えられなかった? 共倒れになっていた? だったらテメェが下敷きになれよ!! 好きな女に痛い思いさせてんじゃねぇよ!!」

 本当は早瀬先生の胸倉でも掴んでやりたいところだが、生憎両手が塞がっており、早瀬先生にとてつもない怒りを感じているのに、両手いっぱいの花の隙間から顔を出し、雄叫ぶと言う、カオス且つファンシーな状況に、更に苛立つ。
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