メーデー、メーデー、メーデー。

 「木南先生って、自分の欲求を殺す為に強めに否定する癖があるじゃないですか。山本蓮くんの時もそう。本当はオペして助けたくて仕方がなかったのに、それは無理だと分かっていたから、自分を諦めさせる為にきつい事を言っていたんですよ。
 藤岡さんの時も、藤岡を先にオペしたがるオレを、『医者に人の善悪を裁く権利なんかない』って非難したくせに『アンタの正義感は嫌いじゃない』って、オレの気持ち自体は否定しなかったって事は、木南先生も多分、藤岡さんを優先したかったんだと思うんです。
 野村さんのオペだって、何度も強く断られました。木南先生の事だから、病気で体力が落ちているにも関わらず、オペをやりたがる自分を否定したかったんだと思います」

 長々語りながら説明したが、

 「それは、受け取り方の問題じゃない? 柴田くんはそう解釈したとしても、木南先生の真意は違うかもしれない」

 早瀬先生は全然理解してくれない。
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