メーデー、メーデー、メーデー。

 「いっつも『木南先生、木南先生』って金魚の糞みたいにくっついていたくせに」

 「『金魚の糞』て。そりゃあ、あんなに優秀な医者の傍で学べるなら、金魚の糞にでもなるでしょうよ。木南先生の事、物凄く尊敬しているので。それこそ…あ。早瀬先生が桃井さんを『妹みたい』って言った事、あながち嘘ではないかもしれません。オレ、木南先生の事、姉の様に慕っているから。オレが木南先生と……ダメだ。無理だ。ちょっと、木南先生と付き合った場合を想像しようと思ったけど、脳が拒否する。やっぱり、どう考えても、木南先生は尊敬する人で恋愛対象ではないわ」

 早瀬先生を馬鹿にしておいて、何だかんだ自分も少女漫画の登場人物の様な言動をしてしまっている事が恥ずかしい。

 「それはそれで、木南先生に失礼じゃないですか?」

 オレが木南先生をディスっているように聞こえたのか、桃井さんが微妙な苦笑いを浮かべた。
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