ただいま冷徹上司を調・教・中!
私は弱い人間だ。
あんなふうに会議室を飛び出してからというもの、平嶋課長を意識的に避けてしまっている。
電話もメッセージもスルー。
ダメだとわかってはいるけれど、平嶋課長とどうやって接したらいいのかわからないまま週末を迎えてしまった。
平嶋課長からすれば、本当の恋人でもない女からあんなことを言われて不愉快だっただろう。
いっそのこと和宏とよりを戻してくれれば、面倒な女から解放されるのに、と。
そう思われても仕方がない。
そう考えれば考えるほど、平嶋課長からの連絡が怖くて怖くて。
結果として土曜日の予定を話すこともできないまま、金曜日の夜になったというわけだ。
ああ……空から声が聞こえる。
『お前はバカだ』と。
わかってる。
わかっているんだ。
けれど和宏も言っていた通り、私は今までは自分の感情を表に出さずに相手を優先してきた。
だから自分の気持ちを爆発させてしまったのは初めてで。
爆発させた後はどうしたらいいのか。
それがわかっていないのだ。
『ごめんね』『いいよ』で済ませてしまっていいものなのかもわからない。
女心を教えてやると大口を叩いてみたものの、一番女心をわかっていないのは私かもしれない。
そう思うと気持ちがどんどん落ち込んで、なおさらに平嶋課長を避けてしまうのだ。
結果として、今日一日はとうとう一度も連絡がくることはなかった。
当然、あれだけ避けてきたくせに自分から連絡する勇気など持てないまま、なんの予定も立てられなかった明日を思い落ち込んでいるというわけだ。