ただいま冷徹上司を調・教・中!
凱莉さんと一緒に部屋に入ると、コーヒーとスポーツドリンクを取り出した凱莉さんから袋を受け取り、中身を冷蔵庫にしまっていく。

私の好みがわからず、悩んだ末に全部購入した、という経緯が手に取るようにわかる買い物の仕方だ。

私のことを思い浮かべながら一生懸命に選別してくれていたのかと思うと、なんだか本当に勘違いしてしまいそうになる。

吉澤さんに対して放ったこの場の数々を思い出すと、私の頭は混乱してしまった。

確かにあの言葉は恋人として最も適切で正解な答えだ。

けれどそれはこの前私が凱莉さんに求めたもので、決して凱莉さんの本心ではないだろう。

凱莉さんはあくまでも私の理想を形にしてくれただけなのだ。

自分のいいように解釈して舞い上がってはいけない。

そう言い聞かせて凱莉さんの元に戻った。

「お待たせしました」

今からどんな説教が始まるのだろう。

ドキドキしながら凱莉さんの前の床に正座すると、「ここ」と自分が座っているソファーの隣を軽くたたいて私を促した。

凱莉さんの隣にちょこんと収まると、さっきとは違う意味で心臓がドキドキしはじめて、もう止まらない。

近いのよ。

さっき影に隠れてミントタブレットを数個食べといてよかった……。
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