ただいま冷徹上司を調・教・中!
スエットと下着を取り払われると、もう私を隠してくれるものは何もない。

急に恥ずかしさが込み上げてきて、隠すように身体を捩ると、凱莉さんは私の手を自分の首に回した。

「や……恥ずかしいです……」

涙目になりながら恥じらうと、凱莉さんは私の耳元で囁いた。

「大丈夫だ。千尋は綺麗だから」

「凱莉さん……」

いったいなんなんだ。

いつの間にか私の手に負えないくらいのスキルを身に着けてしまってるじゃないか。

このことに関して教えられることなんて何もない。

それが何を意味するのかは、今は敢えて考えないことにした。

たとえ凱莉さんが事に関してどれだけ手練れていようとも……。

微かに揺れた心を振り払うように凱莉さんに回していた腕に力を籠める。

「千尋……。あんまり煽るな。こんなに我慢がきかなくなるなんて初めてなんだ。加減せずに求めてしまう」

『初めて』

……凱莉さん、あなたにはもう、私の指導なんて必要ないじゃない。

私が今一番欲しかった言葉を、あなたはちゃんと言えるんだから……。

「加減しないで……」

思わずそう言ってしまったけれど、すぐにそれは間違いだったと気が付いた。

「やあっ……まって……ああっ……」

十分に潤ったそこに潜り込んだ凱莉さんの指がゆっくりと動き出したかと思えば、あっという間にそれは激しくなって私を追い詰めた。
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