浅葱色が愛した嘘
秘密




薄暗い___


この森を唯一照らす月明かり。


一人の少女は自分の懐から取り出した小刀を手に
自分を取り囲んできた五人の男の喉を切り裂いた。


耳が痛くなる程の悲鳴を上げた男達は、もがきながらもやがては動かなくなる。


「ふっ___
今宵の月は恐ろしいくらい綺麗な満月だ。」


赤黒い血の海の中、少女は薄っすらと口角を上げ微笑んだ。


そして少女の瞳も
まるで血の色の様に赤い光を放っていた。





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