浅葱色が愛した嘘
それは本当に一瞬だった。
数を数え終わり目を開けてみれば
そこには隊士たちが苦しそうに倒れいた。
『…………!?!?』
そこでようやく我に返る。
『す、すまない、皆!
大丈夫か!?』
駆け寄って声かければ苦しさでうめいている。
息があるだけでホッとした。
『見事だね。澄朔。
まさがここまで派手にやるとは思わなかったけど。』
沖田は拍手をしながら、桔梗のそはに近づいた。
『すまん、少しやり過ぎた。』
『いや、いい。
こいつらが弱すぎるだけだ。
それにしても澄朔。
君は一度でも刀を休めなかったね。』
『当たり前だ。
人斬りは一度定めた標的を斬るまでは鞘におさまらない。』
私は鬼だ。
いや、鬼よりも恐ろしい妖だ。
どう足掻こうが無意味なんだよ。
桔梗は風を煽った。