Heart



遥太「聞こえてるかな?」



私はなんとか首を縦に動かす



私の肩をそっと抱き寄せる龍太さんに身体を預けながら遥太さんの言葉をなんとか受け入れようと努力するが、右から左にどうしても抜けていく



遥太「症状は呼吸困難や胸の痛み。もう体験してるよね…。さっきの不整脈も症状のひとつ


薬は今日からこれを飲んで。それから激しく身体を動かさないで、ハードな運動は禁止


今は最低限これだけは理解して欲しい


大丈夫そう?」




なにも、なにも理解出来なかった



必死に俯きながら頷く



龍太「結愛、ゆっくりでいいから呼吸して」



背中を撫でなれるが、自分の身体では無いような感覚でどうもいつもと感じが違う




ジェットコースターでもお化け屋敷でもない、感じたことのない恐怖が身体を痺れるように走る




心臓を意識してしまい上手く呼吸ができない




龍太「結愛、深呼吸」



口を動かすが上手く入ってこない



「だ、大丈夫です…

私……」


必死に出した声は思ったより震えてた




「ちょっと夜風に当たって来ます……」




どうやって歩いたか記憶はないがそのまま家を出てエレベーターに乗り込んだ



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