バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
気付けば、あの女の家の近くに来てしまった

しかし、どう女の前に現れば怖がらせずに済むのかよい考えが浮かばないまま、家のまわりをうろうろとしていると子供の声がする

「やめてよ~!」

泣きながら抗議する子供

弟を背中に庇いながら自分より年上の子供たちを睨み無言で立つ兄
しかし、相手は容赦なく雪玉を投げつける

いつもなら目の端にも止まらない光景だか何故か今回は違った
弟は泣いているし、兄も自分より年上の者への恐怖心があるのだろう、目を潤ませて泣きそうだ、盾になりながら相手を睨むのがやっとのようだ

俺はイラッとした
それは虐められてる側にもいじめている側にも

(そんなんじゃ、相手に好きにされるだけだ)

(ちゃんとやり返せ)

「グルルルルッ」

静かに虐められている子供達の横にたって、雪玉を投げようとしている、恐らく中心人物であろう子供を見上げるように睨む、そして牙を見せるように唸る

「ひっ、おおかみだ~!」

慌てて逃げ出す子供達、

兄は逃げ出した子供同様、俺にびびっている

弟は、まだ泣いている

しょうがないので弟の涙を舐めてやる

「ありがどう~」

鼻水を流しながら俺に礼をいうのは兄だ、安心したのだろう

子供達は俺を撫でながら歩き出す

着いた先はとても見覚えのある家だったー



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