バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
無情にも時間は流れて行く、空が薄明かるくなってきた

俺は人型のまま後ろから抱きつく形で添い寝をしている

(今だけ、その瞳が開くまで…)

そう思いながら、女の首筋に顔を埋める

昨日からの問いの答えは出ないままだ

歯を食いしばって目をつむる

「ろき…?」

はっと息を飲む、

彼女は胸元に回された俺の手先に、その細くて柔らかい中指ですべるように撫でる、やがて肘、二の腕へと伝っていく

そして、それに合わせてゆっくりとこちらに向きを変える

鼓動がうるさくて鼓膜が揺れているのを感じる、息ができない

目は彼女の動きに釘付けになりまばたきさえできない

彼女は一瞬はっとしたけど、俺の目をしっかりとみている


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