隣の席の不思議系彼女
ええ……。どんな状況? これ……。

立ち尽くしていると、先生が現れた。

「どうした?
授業始まるんだけど。
ってゆーか、そこに立たれてると俺、入れないんだけど」

「あ、すいません」

教室の入口を、俺と壺山が塞いでいた。
俺は慌てて壺山の手を引いて自分達の席へと戻った。

「……昨日からさ、普通に手ぇ繋いでるよな」

「仲良いねぇ」

教室のどっからか、そんな声がちらほら聞こえる。

あれ? 俺って壺山と仲良いのか?
なんか付き合ってる? って勘違いされてるし……。

隣の壺山は特に何を気にするでもなく、涼しい顔で教科書を取り出していた。
訳がわからないけど、俺ばっかり考えてるみたいで悔しい。
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