隣の席の不思議系彼女
俺のブレザーをペタペタと触りまくる壺山。
ちょっと待って、ほんとよくわかんない。

首元に手が伸びてきて、ネクタイをキュッと締められる。

「壺山、締めすぎだから……。
って、え?」

ネクタイを緩めていると、クラス中の視線が俺と壺山に注がれていることに気がついた。
特に野崎の視線が強烈だ。

「ま、制服も正装っちゃ正装よね。
でも、パーティ会場ですっごく浮くと思うのよね~。

わたしのパートナーが浮くなんて、ウケる!」

周囲の視線を気にしない壺山はやはり笑っている。

「安城君と壺山さんって、1組のお嬢様と知り合いだったの?」

「やっぱりお前ら付き合ってんだろ」

「むしろ新婚夫婦だよな。
ネクタイきゅって……!」

「パーティとか言って無かったか?
パーティとか!! 貴族か!」

「裏切り者~~~~~~!!」

興味津々で口々に好きなことを言うクラスメイト。
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