Perverse
涙で視界が霞むけれど、纏められた手では拭うこともできない。



涙が溜まったまま柴垣くんを見つめると、目尻から零れた涙をペロリと舐められた。



「お前、自分が今どんな顔してるかわかってる?」



「…アっ…わかんなっ…ン…」



こんな時の自分の表情なんて、知ってるはずない。



「あぁっ…こんな…感覚…ぁんッ…初めてだも…んンッ…」



「…初めて?」



「こんな…の…初めて…なの…」



途切れ途切れでもう1度柴垣くんに白状すると、彼の指は更に私を追いつめる。



「…っやぁぁン」



身体の中からせり上がる感覚。



全身から吹き出す感覚。



羞恥心を覆い尽くしてしまうほどの煽れる欲望。



全てが初めてで。



まだはじまったばかりだというのに全部がトロトロだ。



「…あン…あ…あぁッ…ひゃぁあっ!」



「あーあ。腕までぐっしょり」



身体を仰け反らせて達してしまった私を、柴垣くんは妖艶に笑って見下ろした。
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