Perverse
チラリと柴垣くんを見ると、私の考えがわかったのか。
「津田さん、すげぇな」
と小さな声で一言呟いた。
「ことが落ち着いたら別れたって噂を流すつもりだったのに、その前にこんなことになっちゃって。おかげで『可哀想な女』『哀れな女』って目で見られる羽目になっちゃったじゃないですかっ」
「それは迷惑な話だね」
「本当です。人の恋愛なんてほっとけよ、って初めて思いました」
「無関係な人間は下世話な噂話が好きだからね。面白くて放っておけないもんなんだよ」
「関わることもできないのに、どうして遠巻きで楽しんでるんでしょうね。本当に鬱陶しいんですけど」
竹下さんは私のデスクに寄りかかり、敢えて全体が見えるようにして腕を組む。
「人の不幸は蜜の味っていうからね。俺はそんな蜜を楽しむことだけはしたくないかな」
「さすが津田さんです。イイ男はこうでなくちゃ」
どうやら津田さんと竹下さんは、外野に向けて私が言えない言葉を代弁してくれているようだ。
次第に周りの雰囲気が変わりだし、トゲトゲしかった針のような視線から解放され始める。
これで自然と好奇の和が崩れ、元に戻るだろう。
二人に感謝しながらホッと胸を撫で下ろした瞬間。
「義人っ!」
思わぬところから思わぬ人の焦った声がフロアに響いた。
「津田さん、すげぇな」
と小さな声で一言呟いた。
「ことが落ち着いたら別れたって噂を流すつもりだったのに、その前にこんなことになっちゃって。おかげで『可哀想な女』『哀れな女』って目で見られる羽目になっちゃったじゃないですかっ」
「それは迷惑な話だね」
「本当です。人の恋愛なんてほっとけよ、って初めて思いました」
「無関係な人間は下世話な噂話が好きだからね。面白くて放っておけないもんなんだよ」
「関わることもできないのに、どうして遠巻きで楽しんでるんでしょうね。本当に鬱陶しいんですけど」
竹下さんは私のデスクに寄りかかり、敢えて全体が見えるようにして腕を組む。
「人の不幸は蜜の味っていうからね。俺はそんな蜜を楽しむことだけはしたくないかな」
「さすが津田さんです。イイ男はこうでなくちゃ」
どうやら津田さんと竹下さんは、外野に向けて私が言えない言葉を代弁してくれているようだ。
次第に周りの雰囲気が変わりだし、トゲトゲしかった針のような視線から解放され始める。
これで自然と好奇の和が崩れ、元に戻るだろう。
二人に感謝しながらホッと胸を撫で下ろした瞬間。
「義人っ!」
思わぬところから思わぬ人の焦った声がフロアに響いた。