Perverse
「でも待って。私は結菜が柴垣くんを苦手だって思ってたから驚いたけど、同僚が一緒に帰ることくらいよくある話でしょ?どうして結菜の家に通ってるなんて噂が立ったんだろ?」



私もそれがとっても気にかかった。



そんな噂が立つということは、私のマンションに柴垣くんが入っていくのを見ていたということ。



ということは、つけられてた…?



「最近マンション近くのいろんな場所に『痴漢注意』の貼り紙が増えたから、柴垣くんがエントランスまで送ってくれるようになったの」



「って事は結菜のマンションには入って行ってたってことよね?」



「まぁそうだけど。でもマンションの前でも危ないもんは危ないからって言ってくれて。柴垣くん、あれで心配性だから」



楓は少し難しい顔をして、うーんと唸った。



「たとえそうだとしても、それを事細かに知っている人間がいるっていうのが怖いわね。柴垣くんのファンの子達は多種多様だから、十分に気を付けてね」



「…うん、気を付けるわ」



口ではそう言ったけれど…。
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