Perverse
……そうは言ったものの。



あんな噂を聞いてしまえば二人の距離を意識しないわけがない。



家に帰ってもずっと頭から離れなくて。



結局また1人でギクシャクしてしまい、柴垣くんは怪訝な顔で私の様子を見ている始末。



こんなことじゃダメだってわかっているのに。



こんなことを望んでいるわけではないのに。



どうしてこうなっちゃうんだろう…。



どうしてもいつもと違う心境に自分自身で嫌気がさすけれど、どうしても自分の心をコントロールできない。



もっと自然に柴垣くんと並んでいたい。



思えば思うほどギクシャクしてしまって、私は早々に営業に出た。



仕事をしていれば気は紛れるし、新作の発注もたくさん貰ったしで調子はいい。



今日はもう、ずっと外回りでいいのに…。



そう思うけれど帰社の為に乗ったバスは社前で停車した。
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