ねぇ先輩、名前をよんで。
あの日。
俺を救いに来たヒーローみたいに現れたゆうちゃん。
彼女がいなくなり、
いつもひとりぼっちで屋上にいたところを話しかけてくれたんだ。
青い空を見て、それから下を見る。
ここから降りたら、優のところに行けるのかな
とかまた話せるのかな、とか
そんなことばかり考えていた。
でも、そんなこと考えるくせに
飛び降りる勇気なんてなくて
ただ、フェンスに手をかけるだけ。
俺は弱い。
いつも側に優がいてくれていたから甘えていたんだ。
「はは……っ、優。
俺、残されたら何にも出来ないよ」
涙で視界が歪む。
いっそのこと誰が背中を押してくれればいいのに。
そう思った瞬間。
『先輩』
俺はガシっと手を掴まれた。