御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
美影が鷹凪の秘書を辞めて、代わりに第一秘書に繰り上がったのが篠田だ。
以前から優秀で見どころのある男だと鷹凪は目をつけていた。

「週刊文冬が吉良先生の熱愛を報道しています。本当にアイドルのような扱いですね」

今朝発売の週刊誌を流し見ながら篠田がつぶやいた。

「その件なら、もう別れたから安心してくれ」

鷹凪の言葉に、篠田は憐みのような目を向ける。

「……なにも本当に別れなくても。先生はアイドルではなく政治家なのですから、女性とお付き合いしたってなにもやましいことは――」

「マスコミに媚を売るために別れたんじゃない。単純に別れ時だったんだ」

感慨深くため息をついた鷹凪に、篠田は「ほかにも女性がいらっしゃるんでしょう」とデリカシーの欠片もないひと言を言い放つ。

仕事は早いし、よく出来る。けれど、ひと言多いのと嫌味っぽいのがこの男の欠点であると知ったのは、残念ながら第一秘書に採用したあとだった。

「なぜそう思う」

「さぞおモテになるのかと思って」

「モテるが理想の女性に出会えない」

「……どんな方が理想なんですか?」

鷹凪はムッと眉をひそめて考える。
自分にはどんな女性が合うのだろう。美影とうまくいかなかったということは、正反対のタイプがいいのだろうか。
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