御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
今や国民の八割の支持を受けて次期総理大臣候補にのし上がった鷹凪。

齢三十歳で総理候補になるなど異例中の異例だ。
なぜこんなことになってしまったのかといえば、史上稀に見る政治不安のせいだろう。

国民の予想をはるかに越えた増税。不変といわれていた大手企業が続々と倒産に追い込まれ、大恐慌の波が押し寄せた。
度重なる汚職に与党は崩壊寸前。先の本会議で内閣不信任決議案が可決されたのも当然の流れだった。

かくして衆議院は解散し、新たな国の代表を選ぶ運びとなった。

そんな中、マスコミが味方したのは、流星のごとく現れたこの男。

父親が元総理大臣という政治的血統書つきの彼は、前職は保育士という異色の経歴を持つ。
そのうえ、このルックス。放っておく手はない。話題性がありすぎる。

なにより、国民の心がカリスマの存在を求めていた。
この暗雲を消し去り、明るい未来へと引き導いてくれる、絶対的な指導者を。

与党が失墜し台頭する野党もいないこの状況、マスコミの宣伝効果もあり、鷹凪の支持率だけは右肩上がりだった。

そんな彼の周りには常にカメラを持った記者たちがいて、鷹凪も彼らを大切にしなければならないことは理解していた。

なにしろ、彼をカリスマに祀り上げたのは、他でもない彼ら、マスコミなのだから。
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