御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
「小さくてかわいくて従順、まるでお人形さんみたいだ。鷹凪がかわいがるわけだよ。でも……」

突然肩を引き寄せられて、顔を近くに持ってこられる。ひそひそ話をするみたいに、限界まで距離を短くして、小田桐はそっと耳もとに囁きかけた。

「……君は、お人形さんのままでいいのかな?」

そこへ。乱暴に玄関の扉が開け放たれ、廊下をドタバタと踏み鳴らす音が響いてきた。

「奏!!」

リビングのドアを開け放ったのは鷹凪だった。

「お前! 妻になにしてる!」

鷹凪は小田桐を突き飛ばし、奏の手を掴み上げると、庇うように自らの背後に押し込めた。

「やぁ鷹凪。人聞き悪いなー、なにもしてないよ。さすがに俺も今じゃ既婚者だからね」

潔白を示すかのようにパッと両手を挙げてにこやかに笑う小田桐。対照的に、鷹凪の表情は敵意をあらわにしていた。

「結婚してなければなにをしても許されるみたいな言い方だな。お前はどうしていつもそうやって……」

「うちの嫁の話をしてる? 心外だな。お前が彼女を捨てたから付き合ったんだ。別にお前から奪ったわけじゃないぞ?」


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