御曹司と契約結婚~俺様プレジデントの溺愛に逆らえません~
「でも、鷹凪さん、昨日あんなに国会でイライラして……」

「ああ、誠司が討論の相手だと、妙にイライラするんだ」

「心許しちゃうんだよね?」

「心底腹が立つんだ」

じゃれ合うふたり。つまり、さきほど小田桐の口から出た奏への批判も、総理夫人としての活動を支援してくれるという話も、全部親切心だということなのだろうか。

――君は、お人形さんのままでいいのかな? ――

小田桐の言葉が、奏の脳裏に凛と響く。

「……大丈夫か、奏」

ハッと気がつけば鷹凪に覗きこまれていた。

「誠司に変なことを言われなかったか? こいつは少し、ふざけすぎるところがあるんだ」

まごまごとして答えあぐねていると。

「なにも言ってないよ。俺は鷹凪のことを応援してるって話をしてただけだよね?」

有無を言わさぬ笑顔で言いくるめられ、これ以上なにも言えなくなった。

「……はい」

「ならいいんだが……」

奏の表情を読み取って、鷹凪は怪訝そうな顔をする。
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