いつかの星の下で



全く無意識の内の出会いだった。




バス通園だった私はその日も
いつものように、



帰りの幼稚園バスを待っていた。





「ねぇねぇ、なにぐみさん?」





同じくバスを待っているらしい子に
声をかけられる。


その声が私に向けられたものだと気づいて
名札を見せようと振り返ると、





長い睫毛に大きな瞳、



透きとおるように白い肌に、サラサラの髪。




女の子のような見た目と
人懐っこそうな笑顔。






私に見せてきた
色違いの名札には、



「かどくら ゆうき」の名前。



それが私と悠輝の、
最初の出会いだった。
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