冷酷な騎士団長が手放してくれません
第二試合、第三試合と試合は進んでいく。
ロイセン王国内では名が知れていようとも、他国同士の親善試合などはないため、リアムの強さはカダール公国の人間には知られていない。だから場内の観客たちは、彗星のごとく現れた若き黄金の騎士の強さに驚愕していた。
「誰だ、あの強いやつは」
「リルべから来た、新しい副騎士団長らしい。随分若いが、腕は相当だな」
「あの重い剣を手にしながら、どうしてあんな素早い動きが出来るんだ」
「まるで、相手が子供のようだな。あの黄金の騎士に、勝てる奴などいるのか?」
リアムの強さは圧倒的だった。素早く、華麗な身のこなし。的確かつ、力強い剣さばき。
試合が終盤に差し掛かるにつれ、誰もが強く美しい騎士の魅力に引き付けられていく。
「あの美しい騎士様は、どなたなの?」
「まるで蝶のように優雅で、虎のように鋭いわ」
若い娘たちは皆リアムの虜になり、ヒソヒソと噂し合った。
そしていよいよ、最後の試合。五分に及ぶ攻防戦のあと、リアムはついに敵を場外に追いやった。
「なんて強さだ!」
「あいつは美しい皮を被った化け物か? 敵う相手などいないだろう!」
圧倒的な強さを見せつけた勝利者に、場内から悲鳴のような歓声が湧いた。
立ち上がり、歓喜する人。リアムの名を連呼し、称える人。
何百という人間の歓声を浴びてもなお、剣を手にしたまま一人舞台に佇むリアムは、落ち着き払っていた。
喜ぶ様子も、不快な様子もない。ただ淡々と今の状況を受け止め、剣を鞘にしまう。
だがほんの一瞬リアムが顔を上げてこちらを見たのを、ニールは見逃さなかった。
青い瞳が大勢の人々の視線を潜り抜けまっすぐに捉えたのは、ニールの隣で静かにことの成り行きを見守っていたソフィアだった。
ロイセン王国内では名が知れていようとも、他国同士の親善試合などはないため、リアムの強さはカダール公国の人間には知られていない。だから場内の観客たちは、彗星のごとく現れた若き黄金の騎士の強さに驚愕していた。
「誰だ、あの強いやつは」
「リルべから来た、新しい副騎士団長らしい。随分若いが、腕は相当だな」
「あの重い剣を手にしながら、どうしてあんな素早い動きが出来るんだ」
「まるで、相手が子供のようだな。あの黄金の騎士に、勝てる奴などいるのか?」
リアムの強さは圧倒的だった。素早く、華麗な身のこなし。的確かつ、力強い剣さばき。
試合が終盤に差し掛かるにつれ、誰もが強く美しい騎士の魅力に引き付けられていく。
「あの美しい騎士様は、どなたなの?」
「まるで蝶のように優雅で、虎のように鋭いわ」
若い娘たちは皆リアムの虜になり、ヒソヒソと噂し合った。
そしていよいよ、最後の試合。五分に及ぶ攻防戦のあと、リアムはついに敵を場外に追いやった。
「なんて強さだ!」
「あいつは美しい皮を被った化け物か? 敵う相手などいないだろう!」
圧倒的な強さを見せつけた勝利者に、場内から悲鳴のような歓声が湧いた。
立ち上がり、歓喜する人。リアムの名を連呼し、称える人。
何百という人間の歓声を浴びてもなお、剣を手にしたまま一人舞台に佇むリアムは、落ち着き払っていた。
喜ぶ様子も、不快な様子もない。ただ淡々と今の状況を受け止め、剣を鞘にしまう。
だがほんの一瞬リアムが顔を上げてこちらを見たのを、ニールは見逃さなかった。
青い瞳が大勢の人々の視線を潜り抜けまっすぐに捉えたのは、ニールの隣で静かにことの成り行きを見守っていたソフィアだった。