冷酷な騎士団長が手放してくれません
ニールの胸の奥で、炎がじわじわと燃え盛る。
「待て」
勝利者の名前を読み上げようとしている審判の声を、気づけばニールは制止していた。
そして漆黒のマントを翻し、その場に颯爽と立ち上がる。
「試合はまだ終わりじゃない。最後は、俺が相手だ」
隣で俯いていたソフィアが、弾かれたようにニールを見上げる。
突然の王子の発言に、審判をはじめ、場内は水を打ったように静まり返った。
特別観覧席で立ち上がるニールと、舞台の真ん中に佇むリアムの視線がぶつかり合う。
青く鋭い瞳に、猛獣に似た猟奇的な眼差しが宿る。
ワアアア、と城内が今までにないほどの歓喜に満ちた。
「ニール王子が闘うだって? これは見物じゃないか!」
「ニール王子は、二年前までは騎士団長を務めていたほどの実力の持ち主だぞ! かつては、毎年のようにこの親善試合で優勝していたしな!」
ニールは表情一つ変えないままに観覧席を離れると、舞台へと歩んだ。そして端で待機していた騎士の一人から剣を受け取ると、舞台の中ほどへと歩み出る。
リアムとニール、二人は大勢の観客に囲まれた闘技場の真ん中で、睨み合う形となった。
「待て」
勝利者の名前を読み上げようとしている審判の声を、気づけばニールは制止していた。
そして漆黒のマントを翻し、その場に颯爽と立ち上がる。
「試合はまだ終わりじゃない。最後は、俺が相手だ」
隣で俯いていたソフィアが、弾かれたようにニールを見上げる。
突然の王子の発言に、審判をはじめ、場内は水を打ったように静まり返った。
特別観覧席で立ち上がるニールと、舞台の真ん中に佇むリアムの視線がぶつかり合う。
青く鋭い瞳に、猛獣に似た猟奇的な眼差しが宿る。
ワアアア、と城内が今までにないほどの歓喜に満ちた。
「ニール王子が闘うだって? これは見物じゃないか!」
「ニール王子は、二年前までは騎士団長を務めていたほどの実力の持ち主だぞ! かつては、毎年のようにこの親善試合で優勝していたしな!」
ニールは表情一つ変えないままに観覧席を離れると、舞台へと歩んだ。そして端で待機していた騎士の一人から剣を受け取ると、舞台の中ほどへと歩み出る。
リアムとニール、二人は大勢の観客に囲まれた闘技場の真ん中で、睨み合う形となった。