冷酷な騎士団長が手放してくれません
見つめ合う二人には、最早距離を保つ余裕がなかった。


ソフィアが自然と身を起こすと同時に、リアムも床に膝をつく。


そして、どちらからともなく抱きしめ合った。


人目も憚らず、すぐに交わされた濃厚なキス。


王妃が慌ててノエル王子の両眼を手で覆う一方で、ロイセン王は幸福に満ちた笑顔で二人を眺めている。







「ソフィア様……、あなたを愛しています」


「私もよ、リアム……」






唇を離し、ようやく途切れ途切れの言葉を交わす。


燃えるようなキスの応酬に、ソフィアは恍惚とした表情を浮かべリアムを見つめる。


するとリアムはその類まれなる美しい顔に微笑を浮かべ、この世の何よりも愛しげにソフィアを見つめ返すのだった。








――――私の、愛しい下僕。


そして私もまた、この美しい王太子の永遠の下僕なのだ。




【Fin.】
< 190 / 191 >

この作品をシェア

pagetop