冷酷な騎士団長が手放してくれません
「どうか、これまでのご無礼を、お許しくださいませ……」


ロイセン王国の王太子ともあろうお方に、なんてひどい扱いをしてきたのだろうと、ソフィアは心の底から打ち震えた。服従を誓わせ、着替えを手伝わせ、危険な目にも遭わせた。知らなかったとはいえ、到底許されないことだ。




「ソフィア様、頭をお上げください」


「ですが、私の気が休まりません……」


「そんなことをされても、俺は嬉しくない。せっかく会えたというのに」


「どうか、無礼を働いた私に罰をくださいませ……。どんな仕打ちでも、お受けいたします」




束の間の沈黙のあと、


「分かりました」


静かにリアムは返事をした。






すがるように顔を上げれば、気高く青い瞳が、じっとソフィアを見下ろしていた。


やがて、リアムはこう言い放った。


「ソフィア・ローレン・アンザム。あなたに命じます。一生を、俺の傍で添い遂げることを」


ソフィアの心臓が、大きく跳ねた。


「そして一生、俺以外の男に触れないこと、触れさせないことを」


冷淡なのに確かな温かさを秘めているリアムの言葉に、たまらずソフィアは大粒の涙を流した。


「分かりました、リアム殿下。一生をかけて、私は罪を償います」








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