恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
どこかで落とした可能性は・・・低いと思う。
もしかして私、岸川さんちに置いてきてしまった!?
一縷の望みを託すように、バッグの中を漁ってみたけど、私の腕時計は入ってなかった。
お姉ちゃんからもらったばかりのイヤリングは、バッグの中に入ってたのに。
・・・入れたの、覚えてないけど。
「どうしよう」と思っても、腕時計がない現状に変わりはない。
岸川さんがどのあたりに住んでいるかは、たぶん、ではあるけど分かったから、岸川さんに聞きに、彼の家へ再び行く、という手段はある。
だけどその案は、私の内(なか)で素早く却下された。
なぜなら私は、もうあの人に会うつもりはないから。
あの人の電話番号も知らない。どこに勤めているかも知らない。
結局、岸川さんのことをよく知らないということに、改めて気づいた私は、再びショックを受けた。
そんな人と一夜を共に過ごして・・初めてを捧げてしまったこと。
何より、その「初めての体験」を、私自身が全然覚えていないことも、正直ショックだ。
あぁ、どこまでバカなんだろう私は・・・。
もしかして私、岸川さんちに置いてきてしまった!?
一縷の望みを託すように、バッグの中を漁ってみたけど、私の腕時計は入ってなかった。
お姉ちゃんからもらったばかりのイヤリングは、バッグの中に入ってたのに。
・・・入れたの、覚えてないけど。
「どうしよう」と思っても、腕時計がない現状に変わりはない。
岸川さんがどのあたりに住んでいるかは、たぶん、ではあるけど分かったから、岸川さんに聞きに、彼の家へ再び行く、という手段はある。
だけどその案は、私の内(なか)で素早く却下された。
なぜなら私は、もうあの人に会うつもりはないから。
あの人の電話番号も知らない。どこに勤めているかも知らない。
結局、岸川さんのことをよく知らないということに、改めて気づいた私は、再びショックを受けた。
そんな人と一夜を共に過ごして・・初めてを捧げてしまったこと。
何より、その「初めての体験」を、私自身が全然覚えていないことも、正直ショックだ。
あぁ、どこまでバカなんだろう私は・・・。