恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
それは、結婚すれば専業主婦になるものだと・・漠然とではあるけど、私はずっと思っていたのはたぶん、父と結婚してから、父が亡くなるまでずっと、専業主婦だった母の姿を見て育ったからかもしれない。
だから結婚を機に仕事は辞めて、家のこと(家事)と、やがてやって来る育児に専念するよう、壮介さんに言われたとき、私はすんなりオーケーしたんだと思う。
壮介さんは、「夫は外で働いて生活費を稼ぎ、妻は家を護る」という役割だと決めつけていたから。
別に私は、そのことに対して、文句を言ったり反対意見を述べるつもりはないけど・・・。

私が物思いにふけっていたとき、ちょうどトースターから元気の良いチンという音が聞こえた。

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