恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
「翔・・・ご、ごめんね。ごめん・・・・・・。だけど、ママは・・もぅ、パパとは一緒に、暮らせないの。ママなりに、いっしょぅけんめぃがんばった、んだけど・・・我慢、できなくて・・・。長野の家を出て、これからは翔と二人で、一緒に・・生きていくって、ママ、はもう・・決めたの。だから・・・・ごめん、ね。でも。ママは・・・翔を迎えに行く」
「必ず」と言ったそのとき、私の内(なか)から、不思議と力が湧いてきた。
それは、生きる気力だったのかもしれない。
翔と二人で生きていくという、自分に誓った力だったのかもしれない。
私はまだ体の力が抜けていたけれど、顔を上げて前を行く二人――いや、息子の翔――を見る力を取り戻した。
「必ず」と言ったそのとき、私の内(なか)から、不思議と力が湧いてきた。
それは、生きる気力だったのかもしれない。
翔と二人で生きていくという、自分に誓った力だったのかもしれない。
私はまだ体の力が抜けていたけれど、顔を上げて前を行く二人――いや、息子の翔――を見る力を取り戻した。