恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
岸川さんが指さした先に、1つの模型があった。
その模型は、ごく普通のというか、ごく一般的でシンプルな一軒家で、岸川さんが今住んでいる吉祥寺の古い一軒家より、はるかに洋風だということは、建築関係は全く素人の私にも分かる“違い”だ。

「これは・・・?」
「俺の夢の家。俺が設計士を志すきっかけになった家でもある」
「あれ?なんか聞いたことあるような・・・・・あーっ!ピーター・ライト!?」
「お?思い出したようだなー、湖都ぉ」

・・・そうだ。
10年前、岸川さんと初めて出会ったあの夜。
岸川さんは設計士をしていること、そして―――。
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