恋よ、来い。 ~傷心デレラの忘れもの~
どうしよう!なんで言えばいいの?
日菜さんはどこ!?
もう私、帰った方がいいのかもしれない・・・。

そのとき、「あ。来た来た!」という女の人の声が聞こえた方を反射的に見ると・・・日菜さんが私の方へ手をふってくれていた。
私は思わず泣きそうになるくらい嬉しかった、というより「救われた」と思った。

「このコは私たちと一緒だから」と言ってくれた日菜さんに、店員さんは「あ。そうでしたか、はい」と答えると、気を利かせたのか、私たちから離れてくれた。

「えーっと、湖都(こと)ちゃん、だったよね」
「あ、はい。こんばんは、日菜さん」

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