浮気してるくせに平然な彼
✥
空港へ着き、『気をつけて行ってきてね、サナちゃん』とサナにニコッと微笑む安達に見送られながら車を下りる。
なかなか歩き出そうとしないサナのキャリーケースを持つ。
「待って、堀内……」
「…………なに?陸のこと?」
「うん……」
――”陸が良い”なんて、もう聞きたくない。無理矢理強引に話をすり替える。
「男なんて腐る程いるって、安達と話してみて分かったろ??」
「……………うん」
――もう“陸が”なんて言わせない。
「最終日の夜、計画実行すんぞ。流されんじゃねぇぞ」
不安な表情をしているサナに、ニッと笑って見せる。
「私を最低野郎にして、失敗したら許さないから」
あれだけ俺の事がキライだと言ってたサナが協力してくれるんだ。
………失敗、できるワケない。