溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
重なった唇が、結婚式のときにしたなにも感じないキスのようだと感じたのは気のせいだろうか。

「おやすみ、和奏」

「おやすみなさい」

布団に入ると蔵人さんはすぐに寝息を立て出した。
けれど私は少しも眠れない。

――気にすることはない。

この問題にはもう、口出しするなと拒絶された気がした。
おかげでますます、蔵人さんは小雪に未練があるのだと思わせた。



次の日も小雪は会社にやってきた。
もちろん、Daniel's Burger Shopの関係者であるあとふたりの外国人男性と一緒だけど。

小雪たちはこちらに滞在中、うちの仕入先に視察に行くことになっており、そのアテンドを蔵人さんがするようになっている。
だから一緒に行動するのはわかっているのだけれど、私の気持ちは複雑だ。
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