溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
今日も蔵人さんの帰りは遅い。
接待だってわかってるし、先に寝てていいとも言われてる。
でも不安なのだ。
蔵人さんがちゃんと、家に帰ってくるか。

尾上くんに指摘されて気づいた。
きっと蔵人さんにとって私は小雪の代わりなのだと。
昔飼ってた犬に似ているとか言っていたが、そんなのきっと建前だ。
小雪に未練のある蔵人さんは、小雪に似ている私を小雪の代わりにしたのだ。

「ただいま……って、まだ寝てなかったのか。
どうした、そんな顔して」

蔵人さんは隣に座ると、私をぎゅっと抱きしめた。
その胸に顔をうずめると……今日も小雪の臭いがした。

「どこ、行ってたんですか」

「接待だって言っただろ。
小雪が三木谷の店に行きたいって言うから、三木谷の店だが」

どこに行こうと関係ないのだ。
蔵人さんはこんなに臭いが移るほど、小雪と密着してる。
それがさらに私を悲しくさせた。

「お願いですから早く帰ってきてください」
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