溺愛ラブ・マリッジ~冷徹上司が豹変しました~
つくづく、前の彼女と君嶋課長は本気で結婚する気はあったんだろうか。
そしてこの結婚はやっぱり、実家の跡継ぎ問題回避でしかないのだろうか。

試着して君嶋課長の前に出ると、上から下までじっくりと見られた。
けれど、感想は一言もない。

「次を」

「はい」

やっぱり私なんかにはウェディングドレスは似合わないんだろうか。
憂鬱な気持ちで五着ほど試着を済ませると、もういいと君嶋課長が言うので着替えて打ち合わせ用のテーブルに着く。

「三番目の分でお願いします」

私の意見を聞かず、さっさと決めてしまった君嶋課長の顔をつい見てしまう。

「なにか文句があるのか」

「……ない、です」
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