【完】真昼の太陽
私、今井真昼は。
小学1年の時からここ、今井養護施設で育った。
入所理由は育児放棄と虐待。
それが原因で施設に預けられることになった。


その時、親の名字を捨て今井の姓を名乗るようになった。
下の名前までは変えることができなくて。
でも私は、自分の名前がすごく嫌いだ。


真昼なんて。
昼間の明るい場所は大嫌いだ。
太陽も、光も、全て。
照らすものはすべて大嫌いだ。


自分の中を流れる血に反吐が出そうになる。
汚くて気持ち悪くて。
かきむしりたくて仕方ない。
年々成長していく身体が。
親に似てきているんじゃないかって思うと。
鏡を見ることすら嫌になってくる。


私は私が嫌いだ。
私を映すものすべてが憎い。


だから、暗闇が好き。
私に干渉しない全てのものが好き。
私を飲み込む闇が好き。
私なんていないものだとみてくれる世界が好き。


誰か私を。
殺して。


「……死にたい。」




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