突然現れた御曹司は婚約者
ただ、そんな幸せに満ちた生活も長くは続かない。
その日は土曜日で、蓮は前夜にやって来て、泊まっていた。
「栞、俺、朝ごはん要らない」
あとから起きて来た蓮は開口一番そう言った。
「どうかしましたか?」
「なんか胃がキリキリするんだよな」
鳩尾の辺りを押さえ、椅子に腰掛けた蓮はどこか気だるそうだ。
気になってそっと額に触れると少し熱かった。
「病院、行きますか?」
「んー…この辺に消化器の病院ある?」
この返答は予想外だった。
駅前に一件、土曜日も診療してくれる内科があるけど、知らない土地の、かかりつけでもない病院に行くと言うなんて思わなかった。
それほどまでに体に不調が生じているのだ。
「大丈夫。少し疲れてるだけだよ」
なんて言って病院に入って行ったけど、待ってる身としては心配でたまらない。
病院の向かいの喫茶店の窓際で蓮が出て来るのを今か今かと待ち侘びる。
「お待たせ」
「大丈夫でしたか?」
蓮に駆け寄ると、柔らかな笑顔を見せてから私の手を取った。
「やっぱりただの胃疲れみたいだ。胃腸薬が処方されたからこれ飲んで様子を見るよ」
「悪い病気じゃないんですね?」
心配で聞くと蓮は私の頭に手を乗せて、優しく撫でてくれた。
「大丈夫だって。ただ、今日は出掛けても栞に心配掛けるだけだろうから、家でふたりでのんびり過ごそう」
「ご自宅に帰られた方がいいんじゃないですか?」
その日は土曜日で、蓮は前夜にやって来て、泊まっていた。
「栞、俺、朝ごはん要らない」
あとから起きて来た蓮は開口一番そう言った。
「どうかしましたか?」
「なんか胃がキリキリするんだよな」
鳩尾の辺りを押さえ、椅子に腰掛けた蓮はどこか気だるそうだ。
気になってそっと額に触れると少し熱かった。
「病院、行きますか?」
「んー…この辺に消化器の病院ある?」
この返答は予想外だった。
駅前に一件、土曜日も診療してくれる内科があるけど、知らない土地の、かかりつけでもない病院に行くと言うなんて思わなかった。
それほどまでに体に不調が生じているのだ。
「大丈夫。少し疲れてるだけだよ」
なんて言って病院に入って行ったけど、待ってる身としては心配でたまらない。
病院の向かいの喫茶店の窓際で蓮が出て来るのを今か今かと待ち侘びる。
「お待たせ」
「大丈夫でしたか?」
蓮に駆け寄ると、柔らかな笑顔を見せてから私の手を取った。
「やっぱりただの胃疲れみたいだ。胃腸薬が処方されたからこれ飲んで様子を見るよ」
「悪い病気じゃないんですね?」
心配で聞くと蓮は私の頭に手を乗せて、優しく撫でてくれた。
「大丈夫だって。ただ、今日は出掛けても栞に心配掛けるだけだろうから、家でふたりでのんびり過ごそう」
「ご自宅に帰られた方がいいんじゃないですか?」