【続】strawberry tea
初めて見た………
体育着の上に赤いバスケのユニフォームを着た、蓮を。
茶髪の髪は
相変わらず綺麗に
セットされていて。
友達と話しながら笑う蓮は、
いつもの十字架のピアスはしてない。
運動して揺れるから邪魔なのだろう……シンプルな小さいピアスを何個か付けている。
「……っ」
ダメだ。
あたし……
こういう時だけ、
バカ正直だ。
蓮しか目に映らない。
周りの人に比べると、
身長は高いし、
手足も細くて長い。
手足は細いけど、
しっかりしている。
甘い王子様マスクを笑顔にしてるから、この中にいる女子は、皆蓮を見つめているはずだ。
(柚と麗華ちゃん以外)
隣の1年と見られる女子達が、顔を赤らめて蓮を見つめていた。
…………。
どんだけモテれば気が済む訳?(はい?)
『冬嘉、もう見つかったでしょ?どいて。
見えないから』
柚がそう言って、
あたしは柵から離れた。
席に座ると、
柚にジロッと見られた。
『見とれてたでしょ。
ニヤケてる♪』
柚がツンツンと
あたしの頬をつついた。
「してないよ!」
あたしは自分の頬を
両手で隠した。
あれはヤバいでしょ…
蓮のバカ。