契約結婚はつたない恋の約束⁉︎
ぅう……ぅう……っと、唸り声を上げて耐えている栞の目から、ぽろぽろぽろ…と涙がまろび出た。神宮寺はその涙をぺろり、と舌でぬぐった。
「……栞、痛いか?」
栞は痛みを逃すために、手のひらに爪が食い込むほど握り締めていた。
その手を解いて、今度は神宮寺の手が栞の手を恋人つなぎのようにがっちりと握る。
「痛ければ……おれの手を思いっきり握れ」
すると、引きちぎられるかと思うくらい、強くつよく握り締められた。
……これ以上は、無理だな。
神宮寺は奥底まで挿し入れた自身を、すーっと引き抜こうとした。
「……た……っく……ん……?」
あふれ出る涙で大きな瞳を潤ませた栞が、心許なさげに彼を見上げた。
そのとき、彼女の膣内が出て行こうとする彼を追い縋るように、きゅ……っと狭くなり、締めつけてきた。
……神宮寺には、もう、堪えきれなかった。