あべこべカレカノ
ダッシュで逃げて行った。
「か、かっこいい…」
「さすがわが校の王子様…♡」
「男よりも男だ…」
「俺勝てねぇ…」
廊下にいた生徒たちがザワつく。
これだから公開告白は…
「お疲れ、やっぱり告白かぁ〜」
「…は、恥ずかしい」
席に戻ってきた私に美月がポンポン、と肩を叩いてきた。
変な労力を使ってしまった…。
今日の授業は寝ててもいいかな…?
キーンコーンカーンコーン…
授業開始のチャイムと同時に、私は深い眠りについた。
結局この日の授業は殆ど寝たまま終わった。
「今日、オフじゃん!」
教材をカバンに詰めながら、美月が嬉しそうに言う。