あべこべカレカノ
私の通う高校のバスケ部は、週一でオフがあるのだ。
「そうだね。…まぁ、私はやっぱり身体動かしてたいし、少しやってくるよ」
「おぉー、相変わらずストイック!」
そう、オフの日でも基本私は練習を怠りたくなくて、体育館を使わせてもらって自主練をしているのだ。
この日もいつも通り体育館で一汗かいて。
「…ふぅ、これくらいにしよう」
タオルで汗を拭って制服に着替え、帰り支度を始めた時だった。
「…あの!」
「…?」
体育館の入口に小柄な子が立っていた。
私はカバンを肩に背負って、そのこの方へ向かって歩く。
男の子だ…
私を呼び止めた子は、ズボンを履いていた。
でも、それが見えなかったらまるで女の子みたいな華奢な身体、可愛らしい顔立ち、低い身長…。