クールなサイボーグ部長の素顔
苦笑しながら言う部長に

「いいえ、ちゃんと和臣が説明してれば、驚かずに会話出来たでしょうに。こういうのは心構えが大事なのに!全く、男ってのは分かってないわね!」

その声は、遠慮なしにいっている。
気持ちいいほどにだ。

「和臣がごめんなさいね?お名前はなんておっしゃるのかしら?」

そう聞かれたので、

「伊月千波です。和臣さんと同じ会社の営業部で仕事をしています。よろしくお願いします」

そう頭を下げれば、

「まぁ、ご丁寧にありがとうございます。私は和臣の叔母の倉本八重子と言います。今日はゆっくりくつろいでいらしてね?旦那がいいもの出してくれるはずだから」

ニコニコと答えてくれた八重子さんはとっても可愛らしかった。
視線の先の厨房には八重子さんの旦那さんだろう板前さんが居た。

「一雄叔父さん、美味しそうなの適当に出してやってくれる?」

そう声をかけつつ、厨房前のカウンターに座る部長。
私も隣に座る。

「適当なんて言うんじゃないよ!まだまだだな、和臣」

部長もここでは子ども扱いみたい。
言われた言葉に少し不機嫌そう。

「伊月さんだったね?食べられないものや苦手なものはあるかい?」

そう優しく聞いてくれる叔父様に

「好き嫌いは無いので大丈夫です。アレルギーも無いですし」

ニコッと答えると

「じゃあ、取っておきの出してやるからな」
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