クールなサイボーグ部長の素顔
助手席ドアを開けてくれるので、私もそれに合わせてササっと乗り込んだ。
ドアが閉まると、すぐに移動して部長が運転席に乗り込んでくる。
「シートベルトしたな?」
「はい」
「それじゃあ、行くか」
そうして滑らかに動き出した車は、まだ早い時間の都内の道を進んでいく。
会社から出て十五分ほどで着いたのは、見た感じ普通の一軒家。
しかし、よくよく見ると小さな看板に和食処なごみと記されていた。
住宅街の中にある隠れ家的なお店のようだ。
車を降りて、入口に向かう。
「いらっしゃいませ」
柔らかで落ち着きのある声に出迎えられる。
「ま、急に来るって言うから何事かと思えば!いい子を連れてくるならそう言っといてちょうだいな!」
そんな声を部長にかけているのは、還暦前後の落ち着いた和服の似合う綺麗な女性。
「言っても良かったが、あまりの歓迎ぶりだと千波がびっくりするからな。普通でいいから」
答える部長もなんだか、あまり肩肘貼ってないし、身内にような感じだ。
私の不思議そうに見つめる視線に気づいたようで、部長は紹介してくれた。
「母方の叔母で八重子さん。ここは叔母夫婦のお店なんだ」
・・・・・・・・・、ん?
あれこれの返事も保留というか、逃げてる私を身内の前に連れてきたの?!
驚きすぎて声にならないまま、口をぱくぱくさせると
「ほら、言ってなくてもこれなんだから、大歓迎で迎えたらもっと大変だったよ」
ドアが閉まると、すぐに移動して部長が運転席に乗り込んでくる。
「シートベルトしたな?」
「はい」
「それじゃあ、行くか」
そうして滑らかに動き出した車は、まだ早い時間の都内の道を進んでいく。
会社から出て十五分ほどで着いたのは、見た感じ普通の一軒家。
しかし、よくよく見ると小さな看板に和食処なごみと記されていた。
住宅街の中にある隠れ家的なお店のようだ。
車を降りて、入口に向かう。
「いらっしゃいませ」
柔らかで落ち着きのある声に出迎えられる。
「ま、急に来るって言うから何事かと思えば!いい子を連れてくるならそう言っといてちょうだいな!」
そんな声を部長にかけているのは、還暦前後の落ち着いた和服の似合う綺麗な女性。
「言っても良かったが、あまりの歓迎ぶりだと千波がびっくりするからな。普通でいいから」
答える部長もなんだか、あまり肩肘貼ってないし、身内にような感じだ。
私の不思議そうに見つめる視線に気づいたようで、部長は紹介してくれた。
「母方の叔母で八重子さん。ここは叔母夫婦のお店なんだ」
・・・・・・・・・、ん?
あれこれの返事も保留というか、逃げてる私を身内の前に連れてきたの?!
驚きすぎて声にならないまま、口をぱくぱくさせると
「ほら、言ってなくてもこれなんだから、大歓迎で迎えたらもっと大変だったよ」