クールなサイボーグ部長の素顔
「ほら、妊婦さんがそんな体勢は良くないから、楽にしなさい」

そうニコニコと伝えてくれる社長に、私も軽く息を吐いてゆったりと和臣さんの隣に座った。

「伊月さんと、結婚するんだね?」

そう聞いてきた社長に、和臣さんは

「あぁ、そうだよ。プロポーズもしたし、今週末には両家の親を呼んで食事会だ。そこで反対がなければそのまま先に入籍する。子どもも産まれるからとにかく先に籍は入れておこうと思って。昨日から一緒に住んでるしね」

それには私もコクと頷き

「お式とかは出産が落ち着いてからでいいかと思いまして、とりあえずお腹の子のことを最優先に考えて先に入籍する事に決めました。順番がおかしくなり申し訳ありません」

そう、私が謝れば社長が慌てて言う。

「いや、それは伊月さんだけの責任じゃないし、どちらかと言えば和臣のせいだろう?そんな謝ることじゃない。むしろ、順番はどうあれ喜ばしい事じゃないか。子どもは宝だよ」

そうニコニコと言ってくれる社長に私もホッとした。

「和臣の母親が僕の妹なんだがね、娘が欲しかったって散々言っていてね。和臣にお嫁さん早くもらってってせっついてたから、お嫁さんと孫が一気に出来るのは喜ぶよ」

それを聞いて和臣さんを見ると

「それは、本当。千波のご両親に頭を下げて謝らなきゃ行けないけれど、娘と孫が一気に出来るのは凄く嬉しい。でかした!って言われた時は流石にどうかと思ったけどな」

そう言って苦笑している和臣さん。
< 64 / 72 >

この作品をシェア

pagetop