レヴィオルストーリー2

「…それは構わない。だけど、自分で守ろうとは思わなかったのかい?」

しばらくしてそう答えたロンの声には、微かに棘が含まれていた。

マケドニスはただ二人を見るしかない。


「…そうしていました。だけど俺、明日と明後日城を離れるんです。
向こうには連れて行けない。けど残すと危ない。

…こうするしか、ないんです。レイには傷付いてほしくない。」






その場に沈黙が訪れた。


ロンはアレンを見て黙っている。


しかし、すぐに口を開いた。




「わかった。ちゃんとレイのこと考えてるんだね。でも、他の人達は?危なくないのかい?」


さっきのキツい態度はなくなっている。

アレンは内心ホッとしながら背もたれにもたれ掛かった。



「レイは狙われてるんです。ややこしいことになっていて…。いくらあいつが強くても、相手が悪い。」


───スパイ何てものがいなかったら、こんなことにもならないのに。



アレンは今心からスパイを恨んだ。




< 302 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop