レヴィオルストーリー2
「…それは構わない。だけど、自分で守ろうとは思わなかったのかい?」
しばらくしてそう答えたロンの声には、微かに棘が含まれていた。
マケドニスはただ二人を見るしかない。
「…そうしていました。だけど俺、明日と明後日城を離れるんです。
向こうには連れて行けない。けど残すと危ない。
…こうするしか、ないんです。レイには傷付いてほしくない。」
その場に沈黙が訪れた。
ロンはアレンを見て黙っている。
しかし、すぐに口を開いた。
「わかった。ちゃんとレイのこと考えてるんだね。でも、他の人達は?危なくないのかい?」
さっきのキツい態度はなくなっている。
アレンは内心ホッとしながら背もたれにもたれ掛かった。
「レイは狙われてるんです。ややこしいことになっていて…。いくらあいつが強くても、相手が悪い。」
───スパイ何てものがいなかったら、こんなことにもならないのに。
アレンは今心からスパイを恨んだ。