レヴィオルストーリー2

「…アレン君?」

自分を見つめて固まるアレンの顔をロンが不思議そうに覗き込む。

アレンはハッとしてすぐにロンから視線を逸らした。


「…大丈夫です。あの、この今までの話はレイには言わないで下さい。」


また話を変えたアレン。

それに気付きながらも、ロンは何も言わずに頷いた。



「じゃあ、レイは連れて帰るよ。ちょうど良かったかもな。父さんが亡くなってから、母さんの調子が悪かったから。」

「…そうですか。お大事にって、伝えてて下さい。」


ロンはまた爽やかに笑って頷くと、応接間を出て仲間と家族のもとに向かって行った。











「…アレン様。」

マケドニスはソファーに寝転がりだしたアレンに注意する。

アレンは天井を睨んでその注意は無視した。


「……………………。」


沈黙。

ひたすら、沈黙。


隣の応接間から人が出ていく音がした。




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