レヴィオルストーリー2
「…見送りしなくてよろしいのですか?」
きっとレイもすぐに城を去る。
そう考えたマケドニスは、動こうとしないアレンを見下ろして遠慮がちに聞いた。
「…しない。今あいつ見たら…、止めちゃうかもしれないから…。」
天井を睨んでいたアレンの綺麗な瞳が揺れた。
───本当は、離れたくない。
でも、さっき聞こえてしまった会話。
セレナさんの体調と、レイの気持ち。
…レイはどうして、あんなことを言っていたのだろう。
自分はどうして、彼女に信じてもらえていないのだろう。
「…マケドニス」
「はい」
「俺はレイに、何かしたか…?」
アレンの声は彼自身が驚くくらいか細く弱々しかった。
マケドニスはその問いとアレンの様子に少し困った素振りを見せる。
「何かって…。どうかしたのですか? アレン様はレイ様の為に一生懸命じゃないですか。」
「…………………。」
アレンはまた黙り込んで寝返りを打った。