レヴィオルストーリー2

今度は真っ白なソファーの背もたれを睨み、息を深く吐く。



(……レイ…。)


何を信じてくれないんだ?


聞きたくても、聞けない。



(…このままの方が、レイにはいいかもしれないな…。)


そしたら城に戻って来たりはしないだろう。





アレンはそのまま目を瞑った。


マケドニスは主人を見てただ立ち尽くすだけ。



「…アレン様。」

「……………。」

「俺にできることがあったら、言って下さいね。俺はずっと貴方の味方ですから。」

「……………。」


アレンは黙ったままだが、マケドニスは彼が自分の言葉を聞いて理解してくれたと確信した。



(…まだ子供なのですね。)


そう考えて少し笑う。



白いソファーの上で、アレンは照れ隠しに背もたれに顔をくっ付けていた。





< 306 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop