レヴィオルストーリー2
ルティが見たアレンは顔色悪く軽く冷や汗をかいていた。
海賊の王は眉を潜めるとその周りの三人も見渡す。
アレンと同じく、真っ青な顔。
四人共、シルラとルシアンのあの血だまりを思い出していたのだ。
「…おい?お前らどうした??」
そう声をかけたルティに最初に返事を返したのは。
「……あ、あたし、もう無理っ」
か細い声で言った、イルだった。
口元を両手で押さえ、ギルクの背中からおりるとバタバタ走っていってしまう。
「私も…っちょっとごめんなさい」
レイもイルを追いかけ地下牢から消えた。
「…え?何だ?お腹にくる風邪でも流行ってんのか??」
何事かわからずルティは能天気にそんなことを溢した。
アレンは短く息を吐くと立ち上がる。
「…ルティ、レイとイルを外に出してやって。扉の開き方知ってるんだろ」
「え?あ、あぁ…。お前らは大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫」
ギルクがヒラヒラ手を動かしルティに言う。
早く行ってやってくれという意味らしい。