レヴィオルストーリー2

ルティが見たアレンは顔色悪く軽く冷や汗をかいていた。


海賊の王は眉を潜めるとその周りの三人も見渡す。



アレンと同じく、真っ青な顔。





四人共、シルラとルシアンのあの血だまりを思い出していたのだ。





「…おい?お前らどうした??」


そう声をかけたルティに最初に返事を返したのは。



「……あ、あたし、もう無理っ」


か細い声で言った、イルだった。



口元を両手で押さえ、ギルクの背中からおりるとバタバタ走っていってしまう。



「私も…っちょっとごめんなさい」


レイもイルを追いかけ地下牢から消えた。




「…え?何だ?お腹にくる風邪でも流行ってんのか??」


何事かわからずルティは能天気にそんなことを溢した。


アレンは短く息を吐くと立ち上がる。



「…ルティ、レイとイルを外に出してやって。扉の開き方知ってるんだろ」


「え?あ、あぁ…。お前らは大丈夫か?」


「大丈夫大丈夫」


ギルクがヒラヒラ手を動かしルティに言う。


早く行ってやってくれという意味らしい。





< 677 / 861 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop